京屋染物店が半纏•法被にあえて背縫いを入れる3つの理由

背縫いって何?

半纏 法被 背縫い

半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の背中部分に入る縫い目が『背縫い』です。

半纏 法被 生地

その昔、半纏(はんてん)•法被(はっぴ)に使われていた生地巾は小巾生地(巾35㎝から40㎝程)しかありませんでした。

半纏 法被 背縫い

半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の身幅が約60㎝程あるため、35㎝の小巾生地を2枚繋ぎ合わせることで60㎝の身幅を出す事が初めて出来るのです。

そのため、昔の半纏(はんてん)•法被(はっぴ)には全て『背縫い』が入ってました。

 

半纏•法被に背縫いを入れる必要は無くなった?

半纏 法被 生地

現在は紡織技術の進歩により広巾生地(巾90㎝以上)の生地を作れるようになりました。

広巾生地を使う事で現代人の大きな体格にも対応出来る身幅や袖幅が出せるようになりました。

半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の製作を昔ながらの小巾生地(35〜40㎝)にこだわられるお客様には、丸紡や彩紬等の生地で半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を製作させて頂いておりますが、半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の多くがこの広巾生地を使用し製作しています。

巾90㎝以上の生地を使用すれば、生地を繋ぎ合わさなくとも半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の身幅約60㎝を十分に取る事が出来ます。

つまり半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を製作する際の『仕立ての都合だけを考えれば、背縫いを入れる必要性が無くなった』とも言えます。

半纏 法被 製作 型

また、『背縫い』を入れる為には、染め型も背縫いの柄合わせを考え製作する必要が出てきます。

半纏 法被 製作 縫製

仕立ても背中の大紋の柄がズレないように慎重に縫製しなければなりません。

背縫いを入れるためには、一手間も二手間も掛けなければならないのです。

ではなぜ京屋染物店は、あえて半纏(はんてん)•法被(はっぴ)に背縫いを入れるのでしょうか?

 

 

京屋染物店が半纏•法被にあえて背縫いを入れる3つの理由

 

その1.伝統的な歴史ある仕立てで本物の半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を着て頂きたい。

半纏 法被 背縫い

京屋染物店はお客様に伝統的な歴史ある仕立ての半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を着て頂きたいという想いがあります。

半纏(はんてん)•法被(はっぴ)には日本人が代々受け継ぎ、今尚大切にし愛されて続けている歴史があります。

『背縫い』は小巾しかなかった時代から受け継がれた半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の歴史の名残です。

半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の身頃の左右の柄を”ピタリ”と合わせる職人の素晴らしい技術やこだわり、根気強い精神とプライドは背縫いに現れます。

職人の魂と想いの詰まった半纏(はんてん)•法被(はっぴ)をお客様に是非着て頂きたいと思っております。

また、伝統的な仕立ての『背縫い』が入る事により、半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の見た目にも一つ重みが加わり、意匠としても粋に格好良くなります。

 

その2.背中に一本筋を通す。

半纏 法被 背縫い

背縫いの入っている半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を着ると、一本の筋(縫い目)が大紋を貫き、背骨に沿って地から天へと伸びるように見えます。

 『神輿會の大紋』『店の屋号』を背負う事は、『會や店の一員として、看板を背負い振る舞う』という責任が生まれます。

『背縫い』は、背中に背負う大紋の重みを感じ、背中に一本筋を通し振る舞う心構え責任半纏を纏う誇りの現れです。

 

の3.無病息災の願いと祈り。

背縫いは、昔から受け継がれた魔除け厄よけの願いと祈りが込められています。

赤ちゃん用の産着は小巾生地で仕立てます。

生地を接ぎ合わせなくとも赤ちゃん用産着は小巾生地から十分身幅を取る事ができます。

先人達は背縫いの入っていない産着には、子供の健やかな成長と健康を願い『背守り』の刺繍を施しました。

半纏 法被 背縫い

背中に一針入れることは、魔除け•厄よけの意味があります。

半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の背縫いには背中から魔が入り込まないよう願いが込められています。

背縫いには半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を着た方が、怪我や病気にかからず楽しく祭や仕事に望んで頂きたいという願いと祈りが込められています。

 

伝統的な歴史のある本物の半纏(はんてん)•法被(はっぴ)を着て頂きたい。

着ている半纏(はんてん)•法被(はっぴ)の重みを感じ、誇りを持って頂きたい。

楽しく無事に祭や仕事に望んで頂きたい。

半纏 法被 縫製 仕立て 手縫い

京屋染物店の職人が一針一針願いを込め、『背縫い』を入れさせて頂いております。

 


半纏、法被の大紋(背紋)を描く技についてはこちらから

半纏・法被の大紋を描く

半纏、法被の大紋(背紋)を描く技


 

その他のページも見る